Lombardia
Tenuta Belvedere
テヌータ・ベルヴェデレ
テヌータ・ベルヴェデレは、ロンバルディア州南西部のパヴィアから南へ約 35 キロ、モンテカルヴォ・ヴェルシッジャ村にある小さな家族経営のワイナリー。
ベルヴェデレは、かつて村の自治体の一部であったことからこの名前が付けられ、同時にサルキ・パストゥレンツィ家が 19 世紀後半に購入しブドウ栽培を始めたドメーヌの名前でもある。
初めは、家族や友人のためのワイン造りをしていたが、時を経て単に情熱だったものが、プロの仕事へと移り変わった。第二次世界大戦後、農場のワイン生産に転機をもたらしたのはマリオ・パストゥレンツィ。高品質の製品を作ることを目標に、土地の所有権はゆっくりと拡大され、古いブドウ畑は何度も植え替えられた。
マリオの死後、2004 年には妻のマリア・ルイサ・サルキが農場を管理。30 代のジャンルーカ・カブリーニはマリア・ルイサの孫娘フェデリカと結婚して家族の一員となった。ジャンルーカは 2013 年に
長年勤めていた自動車業界を離れ、ワイン造り、そしてこの土地への情熱に専念することを決意し、現在に至る。
彼らは、地元の伝統に属するブドウ品種だけを生産。その品種はライン・リースリング(リースリング・レナーノ)、リースリング・イタリコ(ヴェルシュリースリング)、ピノ・グリージョ、そして赤ワインのクロアティーナ(ボナルダ)、バルベーラ、ウーヴァ・ラーラ、ピノ・ネロ。
国際品種を含むが、それも 1850 年からこの地に植えられ、土地の条件に完全に適応している。クロア
ティーナはドルチェットに似た特徴を持っており、フルーティーで色が濃く、タンニンが穏やかで瓶内熟成に適したワインができる。
ブドウ畑は 9 ヘクタール。生産量は年間 18,000 本以内。海抜約 300m の高地に位置するここの地形
は、海洋性の石灰質と粘土質の土壌で構成される。この地域の昼夜の温度差は、ピノ・ノワールの生産に良い気候条件を提供する。リースリングとピノ・グリージョの小さな畑は、鉱山地帯にあり、土壌は石灰岩でチョークの層がある。こちらはワインに良いミネラル感を与えている。
高品質のワインはブドウ畑でられる、と考えるテヌータ・ベルヴェデレは、農学者とのパートナーシップにより細心の注意を払った農学的実践を行っている。剪定は、「シモニット&シルヒ」と呼ばれる方法で、切断面を減らし木を保護する技術を用いることで、植物を長く健康に保つ。剪定は常に初霜の後に開始。手摘み収穫と手選果を行う。化学肥料、農薬、除草剤を使用せず、常に環境への影響を最小限に抑えた農法が行われる。殺菌には、銅と硫黄、井戸水のみを使用する。
収穫に際しては、ブドウを無傷で管理するため手摘みで小さなカゴを用いる。収穫したブドウはすぐにカンティーナへ運び、少なくとも一晩休ませ、ブドウの温度を下げる。そして醸造を始める際にさらに選果を行う。
非常に整然と、そして隅々まで清掃が行き届いているカンティーナの印象。製造スペースには温度調節機能を備えるステンレスタンクとコンクリートタンクが設置されており、貯蔵・熟成エリアには 500L のフレンチオークの樽等が設置されている。樽はピノ・ネロの熟成に使用する。
ワインに添加するのは、収穫したブドウを圧搾する際に不要な発酵が始まるのを防ぐため、SO2 を微量(最大 20mg/L 程度)のみ。
Wines

"Wai" Moscato Provincia di Pavia IGT frizzante 2021
ワイ モスカート
タイプ :
ブドウ品種:
土 壌 :
白微泡
モスカート100%
石灰粘土質
手摘み収穫・除梗後プレス。
ステンレスタンクで自生酵母によるアルコール発酵15日間。そのまま7か月熟成。
ノンフィルター、無清澄。糖を残して瓶詰め、瓶内発酵を続けて発泡させる。
SO2無添加。アルコール度数12%。
レモンイエローの液体、生き生きとした発泡のフレッシュ&ジューシーな味わい。黄色い果実、柑橘類の皮、オレンジの花のニュアンス。非常にアロマティックな香り。一口飲むととてもスムース、軽快な口当たり。
澱を液体に馴染ませて濁った状態で召し上がるのがおすすめ。
寿司や刺身、スモークの魚料理、野菜ソースのパスタやリゾット、フレッシュチーズ、パンチェッタ&洋梨の一皿などに。
提供温度6-8℃。

"Wai" Bianco Provincia di Pavia IGT frizzante 2022
ワイ ビアンコ
タイプ :
ブドウ品種:
土 壌 :
白微泡
ピノネロ70%、リースリング・イタリコ30%
石灰粘土質
手摘み収穫・除梗後プレス。
ステンレスタンクで自生酵母によるアルコール発酵10-12日間。そのまま7か月熟成。
ノンフィルター、無清澄。糖を残して瓶詰め、瓶内発酵を続けて発泡させる。
ノンフィルター。無清澄。アルコール度数12%。
淡い桃色、繊細で持続性のある泡立ち。花や白果実のニュアンス、白胡椒の軽いニュアンス。酵母の存在により、イーストとパンの皮の満足感のあるノートが現れる。味わいは、糖分が全くないため、際立った酸味と長い余韻が特徴。
澱を液体に馴染ませて濁った状態で召し上がるのもおすすめ。
シャリュキュトリ、ピッツァ、トルテサラータ、フレッシュチーズや食前酒として。
提供温度6-8℃。

"Wai" Pinot Nero Rosato Provincia di Pavia IGT frizzante 2021
ワイ ピノネロ ロザート
タイプ :
ブドウ品種:
土 壌 :
ロザート微泡
ピノネロ100%
石灰粘土質
手摘み収穫・除梗後6-8時間かけてゆっくりプレス。この時にピノネロの果皮の色が抽出される。
ステンレスタンクで自生酵母によるアルコール発酵10-12日間。セメントタンクに移して7か月熟成。
ノンフィルター、無清澄。糖を残して瓶詰め、瓶内発酵を続けて発泡させる。
SO2無添加。アルコール度数13.5%。
少しヴェールをかけたような濃いロゼ色で、柔らかく軽いムース状の液体。ブーケは、ラズベリー、カシス、小さなベリー、柑橘類、花のニュアンス、パン生地とイーストを連想させる。口に含むと、生き生きとした印象。心地よい果実の口当たりで、丸みのある旨味。爽やかな感覚に包まれる。
澱を液体に馴染ませて濁った状態で召し上がるのがおすすめ。
冷製肉料理やサラミ、ピッツァ、揚げ物、前菜盛り合わせなど。
提供温度6-10℃。

"Wai" Rosso Provincia di Pavia IGT frizzante 2019
ワイ ロッソ
タイプ :
ブドウ品種:
土 壌 :
赤微泡
クロアティーナ50%、バルベーラ25%、ピノネロ25%
石灰粘土質
手摘み収穫・除梗後セメントタンクで12-15日間マセラシオン。
そのままセメントタンクで自生酵母によるアルコール発酵12-15日間。ステンレスタンクとセメントタンクで18か月熟成。
ノンフィルター、無清澄。糖を残して瓶詰め、瓶内発酵を続けて発泡させる。
SO2無添加。アルコール度数13.5%。
紫色を帯びた深いルビーレッドの色調。イーストの香りとサワーチェリーやプラムの香りが混ざり合い、黒果実の凝縮感。
繊細なフィネスと持続性で、この土地古来の風味をそのまま復元している。温度を下げると適度なタンニンがありスパイシーなサラミなどに。温度を上げると丸みを帯びた凝縮感が、牛赤身肉、鹿などのジビエと相性が良い。
冷製肉料理やサラミ、熟成チーズ、赤身肉の煮込み、きのこのリゾット、ローストやグリルした肉料理など。
提供温度8-12℃。

Una Scoperta 2021
ウナ・スコペルタ
タイプ :
ブドウ品種: